中国、ダライ・ラマ会談でアメリカに抗議

 中国外務省の張業遂筆頭外務次官は21日、北京のアメリカ大使館当局者を呼び出し、オバマ大統領とチベット仏教最高指導者であるダライ・ラマ14世との会談について「強い憤慨と断固たる反対」を表明し、抗議しました。「ダライ集団の反中国分裂活動への支持を直ちに停止せよ」と求めたということです。

 中国外務省のサイトによると、張氏は「チベットは中国の神聖なる領土の一部で、チベットに関する事柄は全て中国の内政だ。アメリカに干渉する権限はない」と述べ、「中国とダライ・ラマ側の対立は、民族の問題でもなければ、宗教や人権の問題でもない。国家の統一に関わる重大な原則問題だ」と強調したそうです。

 オバマ大統領は21日にホワイトハウスでダライ・ラマ14世と会談し

 1.チベットの宗教、文化、人権擁護を強く支持
 2.高度の自治を求めるダライ・ラマの「中道路線」を支援
 3.中国とチベットとの直接対話を奨励
 4.チベットは中国領で、米政府はチベットの独立を支持しているわけではない

 との見解を表明。ダライ・ラマも「チベットの独立を追求しているのではなく、中国政府との対話再開を望んでいる」としていました。

 中国では例によって、会談の模様を放送したNHKのニュースが約1分15秒に渡って中断されました。

世界遺産で爆弾テロ

インド内務省によると、同国東部にある仏教の聖地ブッダガヤで7日、世界遺産の「マハーボーディ寺院」周辺に仕掛けられた小型爆弾が相次いで爆発し、チベット人とミャンマー人の仏僧計2人が負傷したそうです。
爆弾は全部で10個あり、そのうち8個が爆発。同省によると、事前にテロに関する情報があったという事です。

インドの隣国ミャンマーでは、仏教徒とイスラム教徒の対立が深まっており、それがインドに波及していると見られています。
宗教紛争によるテロ、しかも隣国からの飛び火です。それにそても、ミャンマーと言えば仏教国で有名だったと思いましたが、ここでイスラム教徒との間で対立が深まっていたとは。

ブッダガヤはインド東部、ビハール州、ネーランジャヤー(尼蓮禅)河のほとりにあり、釈迦(如来)の成道(悟り)の地で、八大聖地の1つとされています。ヒンドゥー教における聖地でもありますが、特に仏教では最高の聖地とされています。マハーボーディ寺院はそのブッダガヤにある寺院で、ブッダガヤの大菩提寺とも呼ばれ、ユネスコにより世界遺産に登録されています。

iPS心筋移植、ハーバード大で

ハーバード大学(アメリカ)の森口尚史客員講師らが、あらゆる種類の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)から心筋の細胞を作り、重症の心不全患者に細胞移植する治療を6人の患者に実施したことがわかりました。

京都大学の山中伸弥教授がノーベル賞を受賞して、すっかり一般にも有名になったiPS細胞を利用した世界初の臨床応用例で、最初の患者は退院し、約8か月たった現在も元気だという事です。

森口講師は、奈良県出身。東京医科歯科大学医学部保健衛生学科看護学専攻で修士を取得。東京大学で博士(学術)を取得し、東京大学特任教授などを経て、東京大学医学部附属病院特任研究員を務めた人物で、肝臓がん治療や再生医療の研究をしています。現地時間10、11日にアメリカで開かれる国際会議で発表するほか、科学誌ネイチャー・プロトコルズ電子版で近く手法を論文発表するとしています。

森口講師によると、治療を受けた男性患者(34)は、かつて肝臓移植を受けたうえんび重症心不全や糖尿病を発症し、他の治療法がなく、患者の肝臓から採取した細胞からiPS細胞をつくり、培養で大量の心筋細胞にして心臓に注入したそうです。